HPCシステムズとQunaSys、 量子コンピュータ向け化学計算プログラムの共同実証を開始
HPCシステムズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 小野 鉄平、以下HPCシステムズ)と株式会社QunaSys(本社:東京都文京区、代表取締役:楊 天任、以下QunaSys)は、この度、量子コンピュータ向け化学計算プログラムの共同実証を開始致しました。
HPCシステムズとQunaSysは、2020 年7 月20 日に、量子コンピュータを応用した量子化学計算領域の技術開発についての業務提携を行いました。同業務提携は、HPCシステムズが有する計算化学分野における最先端技術・ソリューションと、量子コンピュータのアプリケーションの開発に取り組むQunaSysが有する最先端技術を融合することで、世界に先駆けた量子コンピュータ向け計算化学ソリューションの開発を行い、研究開発分野における新たなソリューションの創造及びより多くの研究者、開発者のお客様に対する多彩なサービスの提供を実現するとともに、両社の企業価値向上を目指すものであります。
この度、両社の業務提携の一貫として、HPCシステムズの量子化学計算ソフトウェアである化学反応経路の自動探索プログラムGRRMを実装している計算化学シミュレーションプラットフォーム「サイエンスクラウド」サービスと、QunaSysの提供する、量子コンピュータ上で量子化学計算を行うためのクラウドサービス「QunaSys Qamuy™」のプライベート・ベータ版を練成したGRRM×Qamuy計算プログラムを実装し、QunaSysが運営する量子コンピュータの応用検討コミュニティ「QPARC」のプログラムの中で、メンバー企業への提供を開始致します。メンバー企業の皆様に実際に使用いただきながら、QunaSys Qamuy™、及び、GRRM×Qamuy計算プログラムの、性能検証を行います。
また、量子化学計算活用において既に豊富な実績を持つ国内外の材料・製薬・エレクトロニクス・自動車領域の先進企業にも先行的に活用いただくことを予定しています。
今回の共同実証を通じて、ユーザー企業からのフィードバックを獲得し、研究開発方針に随時反映を行うことにより、開発成果の社会実装を加速し、革新的な素材・材料研究開発の推進、企業競争力の強化の加速に繋げ、持続的な社会の実現に向けて新たな価値創造に貢献してまいります。
関連リリース:
QunaSys、世界最高性能・最多機能※の量子コンピュータ向け量子計算クラウドサービス「QunaSys Qamuy™」のプライベート・ベータ版提供を開始
https://qunasys.com/news/2020/10/19/qunasysqunasys-qamuy
HPC システムズについて
HPC システムズは、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)分野のニッチトップ企業です。科学技術計算用高性能コンピュータとシミュレーションソフトウェア販売、科学技術計算やディープラーニング(深層学習)環境を構築するシステムインテグレーションサービス、シミュレーションソフトウェアプログラムの並列化・高速化サービス、計算化学ソフトウェアプログラム開発・販売、受託計算サービス・科学技術研究開発支援、創薬研究開発や素材・材料研究開発分野向けサイエンスクラウドサービスまでをワンストップで提供しています。
株式会社 QUNASYS について
株式会社 QunaSys は量子コンピュータのアルゴリズム・アプリケーションエンジンの開発を行っています。量子コンピュータの新しい使い方・アルゴリズムを提案し、それらのアルゴリズムを実際の材料開発に活用するためのソフトウェアの開発等を行っております。
今回の共同実証に関わる「QunaSys Qamuy™」の開発の一部は、内閣府総合科学技術・イノベーション会議の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「光・量子を活用したSociety 5.0実現化技術」(管理法人:量研)の研究テーマの一つ「次世代アクセラレータ基盤に係る研究開発」によって実施されました。 QunaSysは、令和元年度より本SIPプログラムに参画しており、この研究開発において、主に量子化学計算を対象としたアルゴリズムエンジンの開発に注力しています。