113名
セッション4テーマ
参加企業 68社 / 定員 満席QUNASYS ANNUAL CONFERENCE 2026

QunaSysと企業・研究機関が進める共同研究・協業。その取り組みを、当事者が語る一日です。何を課題とし、どう取り組み、何が見えてきたのか。各セッションを通じて、自社の研究開発につながる視点を探ります。
ABOUT
Cross(交差点)× Entanglement(量子もつれ)。量子技術の産業応用に取り組む実務者が、業界を越えて交わる一日です。
量子コンピュータに「何ができるか」を語る場は、すでに数多くあります。Xtangle がお届けするのは、いま、何が動いているかです。化学・素材、自動車、エネルギー、情報通信 — 各分野で進む共同研究・共同調査の現在地を、一日に集めてご紹介します。
完全招待制としているのは、お集まりいただく皆さまの顔ぶれこそが、この場の価値だと考えているためです。昨年の第1回は68社113名の皆さまをお迎えし、会場は満席となりました。本年は会場を移し、200名規模で開催いたします。
NUMBERS
113名
セッション4テーマ
参加企業 68社 / 定員 満席200名規模
セッション10+テーマ
会場を拡大し、セッションを拡充して開催します。
WHY JOIN
貴重なお時間をいただくのですから、お持ち帰りいただくものを三つに絞ってお伝えします。
量子化学計算の実機実証、流体をはじめとする産業シミュレーションへの適用、数理モデルベース開発。各分野で進む共同研究の最前線を、一日でまとめてご覧いただけます。どの領域から着手するか、その見当づけに、そのままお使いください。
開催は10月末 — 来年度の計画を描き始める時期です。量子技術をいつ・何に活かすか、明快な答えを持つ企業はまだどこにもありません。最前線の実例に自社の未来と課題を重ね、疑問はその場で担当者に確かめる。その突き合わせの結果を、来年度の実行計画に持ち帰ってください。
ご参加者の取り組みはさまざまです。これから量子技術の検討を始める企業から、すでに共同研究を進める企業まで。ポスター展示と懇親会では、素朴な疑問から専門的な議論まで、その場で直接お話しいただけます。迷ったときに聞ける相手を、この一日で見つけてください。
SESSIONS
関心のあるセッションを選び、共同研究・協業の当事者の話をお聞きいただけます。
IN CONVERSATION
企業・機関名から、各セッションへ。
SESSIONS
同時開催:関心のあるセッションをお選びください。
ABCI-Qを限界まで活用した大規模量子回路シミュレーション
量子実機がまだ小規模な今、アルゴリズムの検証と性能見積もりには大規模シミュレーションが重要です。とりわけ誤り耐性量子計算(FTQC)向けは量子ビット数も回路の深さも桁違いで、リソース見積もりの確からしさが投資判断に直結します。QunaSysはABCI-Qグランドチャレンジに採択され、最大1,024台のGPUで40量子ビット超の回路シミュレーションを実行しました。回路を正しく構築すること、大規模に実行すること。この二つの課題について、規模に応じた最適構成とボトルネックを実測しました。大規模な計算資源をどのように確保し、どのような提案が採択につながるのか。計算資源を提供する側と利用する側の双方の視点からご紹介します。
量子計算とNMR多体エコーで広がる、分子構造解析の可能性
NMRで測定しても、よく似た構造の候補を見分けきれないことがあります。通常のNMRでは得にくい構造情報の取得に向けて、複数の核スピンの応答を読む「多体エコー(OTOC)」の活用が期待されています。一方、対象が大きく複雑になるほど、応答の計算は古典計算機に重い負荷がかかります。QunaSysは、液晶中の小分子で原子間の距離や角度を推定した先行研究を足がかりに、量子計算で求めた応答を測定と照合して構造候補を絞る手法を、医薬品や電池などの材料開発・分析評価に活かす道筋を検討しています。測定と計算を組み合わせる考え方から、適用条件の見極めといった今後の検証課題まで、現在地と展望をお話しします。
数理モデルベース開発を成果につなげるユーザー企業と、その道のり
MIを進めた先で、多くの現場が「学習させるデータが、そもそも足りない」という同じ壁に突き当たっています。データ駆動は、データが揃う領域では強力です。一方、新しい材料や条件ほどデータはまだ無い。現象を数理モデルとして捉え直す進め方は、この壁への解決策になり得ます。データが揃う前から実験の的を絞り、開発の遠回りを減らせるからです。本セッションでは、この進め方を実際に成果につなげてきた企業の推進役をお招きし、何がどう変わったのか、社内に根づかせるまでに何があったのかを伺います。あわせて、この進め方を支援するQunaSysのAIサービス PhysiLenz の現在地と、次の一手をお話しします。
同時開催:関心のあるセッションをお選びください。
共同研究で取り組む量子格子ボルツマン法による流体シミュレーション
流体シミュレーション(CFD)は、エネルギー、製造、モビリティをはじめ幅広い産業を支える計算技術です。一方で、高精度化・大規模化に伴う計算コストが大きな課題になっています。東京ガス様とQunaSysは、この課題に量子コンピュータで挑む共同研究を進め、2026年6月に成果を論文として公開しました。本研究では、格子ボルツマン法をベースに、流体に不可欠な非線形現象をCarleman線形化で量子回路に取り込み、実装・検証を行いました。なぜ流体に量子なのか、論文で取り組んだ内容や得られた成果、そして産業利用を見据えた展望まで、実際の研究開発をもとに東京ガス様とQunaSysがお話しします。
Quantum CAE手法で挑む、ポリマー重合度分布の量子シミュレーション
重合反応で、どの長さの高分子がどれだけできるかは、材料の性質を左右する重要な指標です。その予測手法の一つとして、反応過程を反応速度論に基づく微分方程式で記述する方法があります。しかし、この方法では、高分子鎖の長さや組成ごとに化学種を区別する必要があるため、大量の微分方程式を解く必要があります。QunaSysは、名古屋大学情報学研究科の松本先生との共同研究で、この微分方程式に現れる反応速度を表す行列を量子回路に組み込む具体的な方法(ブロックエンコーディング)を設計しました。これをQSVTによる解法と組み合わせ、必要な量子ビット数やゲート数を見積もりました。単一のモノマーの重合に加えて共重合にも対象を広げ、成果を論文として公開しています。この研究は、量子CAEの手法を化学の問題へと、分野を超えた量子アルゴリズム開発の可能性を切り拓くものと言えるでしょう。本セッションでは論文の内容と、今後の展望についてお話しします。
実践のただ中にいるユーザー企業の研究者が、手応えと狙いを語る
PhysiLenzを研究開発の現場で使う複数企業の研究者をお招きし、QunaSysが聞き手となって、日々の実践を伺います。どんな課題に使い始めたのか、どこに手応えを感じているのか、そして数理モデルベース開発で現場はどう変わっていきそうか。これから導入を考える立場にも、すでに試している立場にも、自社に引き付けて聞ける時間です。推進者パネルとあわせて、導入の判断から現場への定着までを一続きにご覧いただけます。
同時開催:関心のあるセッションをお選びください。
量子 CAE は「解けるか」ではなく「どう組み込むか」― ものづくりのワークフロー再設計に、ユーザー企業として挑む
製品設計の高度化で、CAEにはより複雑で大規模な計算が求められています。デンソー様は全社から実際の業務課題を募り、量子適用を検証する取り組み(DQCC)を継続。見えたのは、量子単体ではなく、古典計算・HPC・AIと組み合わせたワークフロー全体の設計が鍵になるという知見です。昨年度はQunaSysとともに、熱伝導シミュレーションを題材に量子アルゴリズムLCHSを実装し、古典計算との比較とリソース見積もりから、量子がCAEで優位に立つ条件を数字で検討しています。置き換えではなく、設計ワークフローでどう使いこなすか。量子CAEの現在地と実用化への道筋を、デンソー様とQunaSysで紐解きます。
量子×HPCハイブリッド環境で挑む、ADAPT-QSCIによる大規模量子化学計算
ADAPT-QSCIは、QSCIの課題だった「効率的な入力状態の準備」に解決策を与える量子・古典ハイブリッド手法です。量子コンピュータで電子配置をサンプリングし、古典コンピュータで対角化する手続きを繰り返すことで、入力状態の準備と基底状態エネルギー計算を同時に実現します。一方、古典側の勾配計算が新たなボトルネックに。QunaSysはJSR株式会社様との共同研究で、この古典処理を量子・HPC連携環境JHPC-Quantumのスパコンで高速化し、実機実証につなげます。昨年の「アルゴリズム設計」段階から実機実証へ。量子コンピュータとHPCを組み合わせ、NISQによる量子化学計算をどこまで実用に近づけられるか。その現在地と展望を、最前線からお話しします。
計算基盤とソフトウェア、両側から見た量子×HPCの最前線と展望
量子計算を自らの課題に活用しようとすると、まず「どこで走らせるのか」という問題に突き当たります。そして実際に計算において検証サイクルを左右するのは、量子回路実行の前後を担う「古典処理の速さ」です。QSCIにおける部分空間ハミルトニアンの生成や対角化は、その代表例です。
本セッションでは、こうした二つの課題に、計算基盤とソフトウェアの両側からアプローチします。前半では、量子コンピュータとスーパーコンピュータをつなぐ計算基盤を構築・運用する立場から、産業界にも開かれつつある計算環境をご紹介します。
後半では、QunaSysの「QURI SDK Enterprise」を取り上げます。HPC上での実行性能を軸に、他実装との比較データから見える「速さ」と、実運用における「使いこなし」の両面をご紹介します。
速い道具と、それを走らせる基盤。量子×HPCの現在とこれからを、両面からご覧いただけるセッションです。
同時開催:関心のあるセッションをお選びください。
量子化学・CAEのリソース評価から生まれた「量子実用化を早める10のアイデア」実行編
理論上の量子加速が、そのまま産業での実用性を意味するわけではありません。ソフトバンク様とQunaSysは、量子化学・CAEを実用規模で動かすために必要な論理量子ビット数、ゲート数、エラー率、実行時間を定量的に評価し、現在の量子ハードウェアと産業応用に必要な計算資源とのギャップを明らかにしてきました。対象としたユースケースでは、量子化学で100〜1,000論理量子ビット、CAEでは最小15〜30論理量子ビットという具体的な目安も得られています。2026年3月には、こうした評価をもとに、量子コンピュータの実用化を早めるための「10のアイデア」をホワイトペーパーとして公表しました。そして現在、そのアイデアは机上の提案にとどまらず、具体的な検証・実装へと進み始めています。本講演では、数字から見えてきた量子コンピュータの「現在地」と、そこから実用化を前倒しするために動き始めた取り組みを紹介します。量子を「待つ」のではなく、自ら「早める」ために何ができるのか。その実践をお話しします。
材料計算を加速する機械学習原子間ポテンシャル(MLIP)と、量子コンピュータとの接続
界面や反応の解析では、高精度な第一原理計算(DFT)だけでは、調べたい条件をすべて計算し切れないことがあります。機械学習原子間ポテンシャル(MLIP)は、原子配置とエネルギー・力の関係を学習した機械学習モデルを用いて、こうした条件を短時間で探索する手段です。QunaSysは、既存のMLIPを少数のデータで対象に合わせ込む追加学習を検証しています。銅と樹脂の接着界面を対象とした検証では、30構造の追加学習で、学習していない角度の構造でも精度が改善し、計算時間は約1分を維持しました。MLIP活用の進め方に加え、反応や解離など精度が不足しやすい領域に、量子コンピュータで高精度な参照データを加える構想もお話しします。
アプリケーションから考えるFTQCアーキテクチャ ― リソース評価とアーキテクチャ最適化
量子ハードウェア各社からFTQCデバイスのロードマップが示される一方で、どの段階で、どのような規模・有用性のアプリケーションが動くのかは、まだ明確ではありません。FTQCの可能性を引き出すには、FTQCアーキテクチャの詳細にまで踏み込んでアプリケーション性能を評価し、アルゴリズムとアーキテクチャの双方を最適化していく必要があります。本講演では、そのためのQunaSysの共通基盤とリソース評価の取り組みを紹介します。さらに、アプリケーション性能を引き出すFTQCアーキテクチャ研究を通じて、アプリケーション、FTQCアーキテクチャ、量子ハードウェアを一気通貫でつなぐ考え方を示します。