Technology / What is Quantum Computing?

量子コンピュータは量子重ね合わせなどの量子力学の原理を利用するデバイスです。量子力学の原理を上手く利用することによって、スーパーコンピュータでは解くことが不可能である産業的に重要ないくつかの問題を解くことできます。

Classical computing /
Classical Bit
0か1のいずれかの状態
Quantum computing /
Quantum Bit
0と1を重ね合わせて同時に表す
Classical computing / Classical Bit
3ビットで8つの状態のいずれかを表す
Quantum computing / Quantum Bit
3量子ビットで8つの状態を同時に表せる

量子コンピュータは重ね合わせ状態を上手に利用する

量子コンピュータの種類

方式 取組プレーヤー イメージ図 解説
超伝導 Google AI Quantum, IBM, Rigetti Computing, Quantum Circuits, AWS, Alibaba, Yale大学, デルフト工科大学, 理化学研究所 超伝導体を用いたジョセフソン接合素子を含む微小な電気回路中の電荷や磁束を量子ビットとして用いる。マイクロ波を用いて量子ゲート操作を行う。
イオントラップ Honeywell, IonQ, AQT, 大阪大学 豊田研究室 電場を用いて真空中にトラップした原子イオンの電子状態を量子ビットとして使用する。レーザー光を用いて量子ゲート操作を行う。
PsiQuantum, Xanadu, 中国科学技術大学, 東京大学古澤研究室 単一光子の偏光モード(縦偏光と横偏光)などを量子ビットとして用いる。光学結晶や導波路を用いて量子ゲート操作を行う。
シリコン量子ドット Intel, SeeQC, 理化学研究所 シリコン基板上の量子ドットと呼ばれる領域にトラップした電子のスピンを量子ビットとして用いる。電磁波や基板上の電圧を制御することで量子ゲート操作を行う。

量子コンピュータのハードウェア開発は世界中で行われています。どのハードウェアも、量子重ね合わせや量子もつれなどを使うことは共通していますが、その物理的な実現方法が異なり、計算精度や得意な演算に違いが生じます。

量子コンピュータの可能性

https://www.bcg.com/ja-jp/publications/2018/next-decade-quantum-computing-how-play.aspx

量子コンピュータの用途として化学計算、機械学習、金融シミュレーションなど多くのアプリケーションが考えられています。
しかし、これらは数年以内に実現するかもしれないものから10年以上かかるであろうアプリケーションまで様々で、現時点で予想されるインパクトの大きさも様々です。

産業上の様々なアプリケーションは量子アルゴリズムによって、量子コンピュータの操作を抽象化した量子回路に落とし込めます。量子回路は適宜変換(コンパイル)することで、どのゲート型量子コンピュータ(万能量子コンピュータ)ハードウェアであっても実行することが可能になります。
アルゴリズム開発を進めておくことで、実用的なハードウェアが出てきたときにそれを活用することができ、QunaSysでは量子コンピュータの実用に向けて量子アルゴリズムの開発やコンパイラの開発を行っております。

量子コンピュータに関する技術情報

量子コンピュータに関する詳細は、QunaSysが運営するQmediaをご覧ください。